大阪城トライアスロン
大阪城トライアスロン 荻野晃
2017年に始まった大阪城トライアスロンは大阪城公園(大阪市中央区)が舞台となっています。東外堀を泳ぎ、公園周辺を自転車で駆け、天守閣を眺めながら走る。2017年、2018年は6月開催でしたが、第3回の2019年は9月に変更開催されました。第4回はコロナウイルスの蔓延でスイムが中止 エリート選手によるバイクとランのみの変則な大会となりました。
大会組織委員会は毎年、水質検査で安全性を確認。毎年大会前に東外堀の4カ所で採水し、国際トライアスロン連合(ITU)が定める水素イオン濃度(pH)、大腸菌数、腸球菌数、藍藻類などの基準値をすべてクリアしているとのことで大阪城のお堀を泳ぐ大変魅力的な大会です。海外からも多くの選手が参加し魅力ある大阪城外濠を泳げる大会となっております。また2022年よりアジアカップからワールドトライアスロンカップ(2022/大阪城)となり世界的な大会になります。(2022年5月開催から延期)
大阪府医師会よりOCOAへの依頼を受け救護所出務しております。例年自転車競技の救護所に割り当てられます。swim競技では溺水の対応が最優先となりますので救急医が配置されています。自転車競技では ほぼ接触転倒ですので 意識レベルのチェック 及び 創傷による支障、競技復帰の判断になります。参加者に対しての診察ではなく 判断だけを求められます。トライアスロン救護を熟知したスタッフと協力しながら救護所運営をしております。
2018年は 数人の転倒がありましたが 重篤な多重事故もなく 平穏な大会でした。2017年あったコース不備による骨折多発(大腿骨頚部骨折など)もありませんでした。
2020年からはコロナウイルスの影響で中止延期や変則開催になっています。
例年のこの大会の救急体制ですが、1000人オーバー規模の大会ながら救護所本部をいれて救護所は4か所で 5名の医師 5名の看護師 医療スタッフは トータル25名で運営しています。単純に大阪マラソンとは比較出来ませんが、30分の1の大会としては少ないような気がしましたが、GPSやチャットを利用し素晴らしい救護体制が構築されています。
今大会メディカル総括 奈良教育大学教授 笠次良爾先生と一緒に仕事をしてスポーツイベントの救護体制の勉強にもなります。
今後現在の1000人規模の大会を 3倍に増やす案があるそうです。現状より初心者が増え競技者の裾野を広げる計画です。この計画により参加人数 競技時間が増えることによるリスクが高まります。より安全な大会運営のため救護体制の充実が必要となってくると思われ、救護所の数や出務医師増員で対応することになります。
会員の皆様のより一層のご協力お願いしたく存じます。出務に興味がある先生や次回出務してみようと思った先生は OCOAマラソン委員会に ご一報願います。